合宿免許での飲酒について知っておきたいこと

運転をするときにはアルコールを飲んでいてはいけないというのは誰もが知っていることでしょう。飲酒の習慣がある人にとって合宿免許中にお酒を飲めるのかは気にかかる点かもしれません。短くても14日程度はかかるので、その間は一切お酒が飲めないのは辛いと思う人もいるでしょう。

合宿中の飲酒についてどのようなルールがあるのでしょうか。

飲酒を禁止しているケースが多い

合宿免許でお酒を飲むのは特に問題ないだろうと考える人もいるでしょう。教習は夜遅くまで行うわけではなく、最後の時間に当たってしまったとしても20時程度には終わるのが一般的です。その時点で寮に戻ってお酒を飲んでも特に問題はないと考えるのはもっともなことです。

技能教習を受けるときに飲酒運転あるいは酒気帯び運転にならなければ特に問題はないと考えるなら妥当な議論と言えます。学科教習を受けるときもお酒を飲んでいる状況では冷静な判断ができる状態ではないと考えられるのでアルコールの影響を受けていてはならないのも原則です。

それでも昼間は飲まなければ良いだけで、夜は飲んでも良いのではないかと考えるのは真っ当だと言えます。しかし、現実的には合宿免許に参加すると飲酒が禁止されているケースが多いのが実情です。教習所内、寮内での飲酒は特に厳しく禁止されているのが通例です。

そのため、合宿免許に参加している間は飲酒できないと考えていた方が妥当だと言えます。この理由について考えるためには酒気帯び運転になる基準やアルコールの分解について確認してみた良いが良いでしょう。

酒気帯び運転の基準を知っておこう

酒気帯び運転になるようなアルコールがいつまでも体の中に残っているのなら、確かに運転をするのに適していない状態で教習を受けることになってしまいます。前日に飲んだお酒のアルコールが翌日まで残っていて酒気帯び運転になるのなら、確かに飲酒は禁止すべきだと納得できるでしょう。

酒気帯び運転になる基準は明確に定められています。呼気を使ってアルコールの濃度を測定し、0.15mg以上のアルコールが検出されたら酒気帯び運転になります。体内に入ったアルコールの一部は呼気の中に出てくるという原理を利用した測定方法です。

この基準を確認した上で、お酒を飲んだらどのくらいの時間があると酒気帯びでなくなるのかを推算してみましょう。

アルコールの分解にかかる時間との関係を考えよう

アルコールの分解にかかる時間には個人差があるので日本人の平均で考えてみましょう。体重70kg程度の男性の場合に、500mlのビールを飲んだ場合には大体3時間くらいでアルコールがほとんど分解されます。体重50kgの女性の場合にはやや遅く、4時間程度かかるというのが平均的です。

日本酒を一合飲んだ場合にも同じくらいの時間がかかります。この程度の時間でアルコールが分解されるのなら、前日の夜に飲んだアルコールが問題になることはないと考えるかもしれません。しかし、アルコールの量を増やせば増やすほど時間がかかってしまうことになります。

日本酒を4合飲んだとしたら、体重70kgの男性の場合でも平均して12時間もアルコールが残ることになるのです。

そして、重要なのがアルコールの分解は肝臓で行われていて、あまりに多くのアルコールが入ってくると分解能力が低下してしまうケースが多いことです。許容量を超えたアルコールを飲んでしまうと二日酔いになる人も多いでしょう。

この状況では学科教習を受ける意味もあまりなくなり、技能教習も受けられないのは明らかです。さらに許容量を超えてしまって急性アルコール中毒になる人もいます。そんなトラブルが起こってしまわないように飲酒を禁止していることが多いのです。

また、アルコールの分解速度には個人差があります。

500mlのビールを分解するのに12時間以上もかかってしまう人もいるので、安易にお酒を飲まれてしまうと飲酒運転あるいは酒気帯び運転を教習所で行わせたということになってしまうでしょう。

このような問題を引き起こさないために呼気中のアルコールを毎回測定するのは大変です。だからこそ飲酒を禁止する方針が取られているというのも事実です。

飲酒を禁止するのはトラブルの防止と勉強の推進が目的

基本的には飲酒の禁止が進められているのがトラブルの防止が目的です。お酒を飲むと理性が失われてしまうことがよくあります。自制できる範囲内で誰もがお酒を飲めるわけではないので、寮でお酒を飲んだ人が他の人に迷惑をかけてしまうのではないかと懸念する必要があるでしょう。

まだ未成年の人も合宿免許に参加している場合もあり、他の人に勧められて飲んでしまったという事実が発覚したら大問題になってしまいます。また、教習所はあくまで運転免許を取得するために教習を受ける場所です。必要があれば自由時間にも勉強をして学科試験に備えるべきだと考えることもできます。

夜も必死に勉強することが求められていると考えれば全面的に飲酒禁止にするのは目的に適っていると言えます。合宿免許の間は禁酒するという強い意志を持って参加した方がスムーズに運転免許も取得できる可能性が高く、無駄に費用をかけずに済ませられるでしょう。

飲酒が許可されているケースもある

本当に合宿免許に参加しているときにお酒が飲めないのかというと必ずしもそうではありません。参加期間中は飲酒を禁止しているケースも多いですが、教習時間中は飲酒禁止という形にしているときもあります。部屋に戻ったら飲んでも構わないと解釈できるでしょう。

ただし、お酒を飲んだ状態で教習を受けていることが発覚したらその時点で退学になることは否めません。また、教習所内や寮内でだけ禁止しているというケースもあります。夜に街中に繰り出して行ってお酒を飲んできても問題はないという場合もあるのです。

あるいは休校日については禁止しないというスタンスを取っている教習所もあります。このときにはお酒を飲んで良いと明言していることはまずありませんが、禁止事項を詳しく読み解いてみると飲めることもあるのでよく確認してみましょう。

飲酒はしても大丈夫ですかと教習所で聞いてみても全面禁止です、あるいは原則として禁止していますと答えられてしまうのが一般的です。自分なりに解釈をして問題ないかを判断し、本当にルール上で問題ないのなら節度を守って自己責任で飲むようにしましょう。